2024年12月8日(日) 7日目
現地ツアーで郊外の遺跡を巡る
今日は現地ツアーに参加して、シェムリアップの郊外にある遺跡を観光します。参加したツアーは、予約サイトのKlookにある「バンテアイスレイ・ベンメリア・カー島・田園地帯 日帰りツアー(シェムリアップ)」です。ツアー名の「カー島」は日本語訳が間違っていて、正確にはコー・ケー遺跡群です。当初、郊外の遺跡の中ではバンテアイ・スレイとベンメリアに興味があったのですが、この2つの遺跡だけを観光する手頃なツアーがありませんでした。トゥクトゥクをチャーターして個人で行く方法もあるのですが、あまり気乗りがせず、色々迷ったのですが最終的にこちらのコー・ケー遺跡群も含めたツアーにしました。結果的に、コー・ケー遺跡群は、大変見応えがあったので正解でした。
料金は昼食込みで72ドルです。郊外を周るツアーの多くが100ドル以上の料金が設定されている中、かなり良心的な値段設定です。なお、コー・ケー遺跡群には、アンコール・パスでは入場できず、入場料15ドルを別途払う必要があります。
ツアーを開催しているのは「Breksa Travel」という会社です。ホテルのオーナーさんは聞いたことのない会社だと言っていたので、先日参加したツアーを開催した「Seam Reap Shuttle Tours」さんに比べると少しマイナーなのかもしれません。
予約と決済が完了すると、間もなくマネージャーさんより予約確認のメールがありました。ツアーの前日になると、WhatsApp経由で改めて当日のピックアップ時間などの連絡があり、参加者に対して細かい配慮がされています。
Akor Thlong Than Preah Dak
■7:30 ホテルピックアップ
予定では7時15分ぐらいのピックアップになると連絡があったのですが、私の前のお客さんの出発が遅れたらしく、7時30分となりました。今日はホテルで朝食を頂く余裕が無かったため、ランチボックスを用意してくれました。パンと果物が入った簡易なものですが助かります。ガイドさんは若い男性で、聞き取り易い英語を話す人でした。ドライバーさんも若い男性で、こちらも感じの良い方です。本当にカンボジアは若い人ばかりなのを実感します。
車はバンタイプのもので、どこのメーカーかは分からなかったのですが、車内は広く、内装は綺麗でエアコンも効いていました。今日の参加人数は私を入れて5名のようです。もう1軒、別のホテルで男性1人をピックアップして参加者が揃いました。私以外は皆さんタイからの観光客でした。タイからも結構お客さんが来るんだなぁと思いましたが、良く考えれば、隣国なので気軽に観光できる環境にあるのは当たり前のことでした。日本人が韓国や台湾に旅行するような感じでしょうか?英語を話せる人もいたのですが、皆さん終始物静かであまり会話をする機会はありませんでした。その分、ガイドさんが一生懸命話していました。私も拙い英語でできるだけ返事をしていましたが、先日から発生している喉の痛みが続いていたので、正直しんどかったですw
■7:55 Akor Thlong Than Preah Dak
車を走らせること約30分、パームケーキを販売している「Akor Thlong Than Preah Dak」というお店で降車します。プレ・ループという大回りコースの遺跡を少し過ぎた辺りで、何軒かのお店が並んだ通りにあります。元々ツアーのスケジュールにも記述されていたので、予定通りの内容ですが、何故このお店の訪問をわざわざ入れているのかは良く分かりません。
パームケーキは、カンボジアの伝統的なお菓子だそうで、パームはヤシの木のヤシを意味しますので、これから採れるココナッツシュガーに加えシナモンが入っているのが特徴です。
◆お店に立っていた看板
ガイドさんの後を付いてお店の中に入り、簡単にケーキ作りの工程の説明がありました。思った以上に原始的な設備で作っていたのが印象に残っています。ガイドブックの地図を見ると、この通りにはヤシ砂糖農家が並ぶと書いてあるので、お店というよりは工場に近い位置づけかもしれません。
◆お店の中
表の方にはケーキを販売するスペースが設けられていて、ガイドさんが一箱買って試食させてくれました。値段は聞いたのですが、上手く聞き取れませんでした。Googleマップの口コミによると1個0.25ドルらしいので、一箱でも2ドル前後でしょうか、大変リーズナブルです。
◆パームケーキ
ケーキは見た目ほど甘すぎず、日本の食べ物で言うと蒸しパンのような食感で、シナモンの風味が効いていて美味しかったです。タイからのお客さん曰く、地元にも同じお菓子があると言っていたので、かなり広範囲で作られているお菓子なのかもしれません。
コー・ケー遺跡群
最初に訪問する遺跡は「コー・ケー遺跡群」です。3つの遺跡の中では一番遠く、シェムリアップから北東へ約100kmの位置にあります。遺跡群という名前から分かる通り、約60とも言われている遺跡の集まりです。つい最近、2023年にカンボジアで4番目の世界遺産に登録された遺跡群でもあります。
コー・ケー遺跡群は、10世紀の短い期間、アンコール王朝の都となっていた場所です。アンコール・ワットが建造される約190年ぐらい前になります。この王都はコー・ケー出身のジャヤヴァルマン4世によって建造されました。7段から成る約35mのピラミッド型の寺院(プラサット・プラン)が大変有名です。プラサット・トムをはじめとした建築技術は素晴らしく、寺院の装飾に使われたレリーフや彫刻はコー・ケー様式と呼ばれているほどです。
車は市内を出ると、のどかな田舎の景観が続きます。所々に集落もありました。ガイドさんが言うには、郊外にも多くの人々が住んでいるらしいのですが、遺跡が発見されると、近くに住んでいる方々は丸々引っ越しをさせられるようです。また、カンボジアの国土の特徴として、平野が多く、山らしい山が見当たらず、小高い丘のようなものがあるだけです。農業用地と思われる場所が多かったのも印象に残っています。
途中、次に訪問予定の「ベンメリア遺跡」の前を通り、さらに北東に進みます。この辺りも大きめの集落があったり、ホテルも建っていました。道路の舗装は、この辺りから少し悪くなり、若干車が揺れることもありました。以前は、訪問自体が困難なほど道路状況が悪かったらしいので、これでも大分良くなったのかもしれません。今回、simは郊外に強いと評判のMetfonにしたのですが、そのおかげでしょうか、かなりの遠方でも電波が繋がりました。
◆郊外の景観
■9:45 コー・ケー遺跡群入口到着
約1時間40分でコー・ケー遺跡群の入口に到着です。えらい遠くに来たものです。こちらの遺跡群はアンコール・パスでは入場できず、別途入場料を払う必要があります(15ドル)。遠方の遺跡なので我々以外の姿はありません。また、こちらでトイレ休憩となります。トイレは大きくて綺麗でした。
◆コー・ケー遺跡群チケットオフィス
入場チケットにはコー・ケー遺跡群のシンボルでもあるピラミッド型寺院のプラサット・プランが印刷されています。実を言うと、当初コー・ケー遺跡にはあまり興味が無かったので、ほとんど予習をしていなかったこともあり、このピラミッド型寺院の見学だけで終わると思っていました。これだけで15ドルは高いなぁと感じていたのですが、他にも多くの見どころがあったので、意外性という意味ではこの遺跡群がダントツでした。
◆入場チケット
ラハールと呼ばれる大きなバライ(貯水池)を中心として、その周囲に遺跡が点在しています。いまだに密林に覆われている遺跡もあり、現在見学できるのは20ヵ所ほどのようです。
◆コー・ケー遺跡群全体図
ここから車でさらに10分以上奥に進みました。後から調べると約8kmは移動したようです。この遺跡群がいかに広範囲であるかが分かります。
車は「プラサット・トム」という、コー・ケー遺跡群の中で代表的な遺跡前の駐車場に停まりました。プラサットは「寺院」という意味があります。トムはアンコール・トムのトムと同じで「大きい」を意味しますので、これらを合わせて「大きい寺院」という意味になります。ちなみに、プノンペンの国立博物館の入口にあった大きなガルーダ像は、元々コー・ケー遺跡にあったものらしいです。
こちらには数台の車が停まっていて、我々以外の観光客の姿を見つけることができました。小規模ではありますが、お土産屋さんやレストランなどのお店も集まっています。
◆プラサット・トム近くの駐車場
コー・ケー遺跡群は、まだ調査中や修復中の場所が多く、東塔門付近は崩壊したままの状態でした。むしろこれが私が想像する遺跡のイメージに近く、修復し過ぎて綺麗になってしまった遺跡より雰囲気があって、個人的には気に入りました。
◆プラサット・トム東塔門付近
プラサット・トムの東塔門は「プラサット・クラホム」という名前が付けられており、赤い寺院という意味になるそうです。かつてはシヴァ像が安置されていたようですが、略奪されてしまったようです。ちなみに、コー・ケーの地が王都の時代は、アンコール王朝が信仰する主神がビシュヌ神からシヴァ神に変わったということです。
◆プラサット・クラハム
この辺は、優先的に修復が進んでいるのでしょうか、建物らしい建物も残っています。
◆プラサット・クラハム周辺の様子
プラサット・トムは3つの周壁に囲まれています。一つ目の周壁(第一周壁)の門をくぐると参道と思われる跡が残っています。コー・ケー遺跡群の一つの特徴として、大きな石が使われていることで、参道には大きな石柱が並んでいました。
◆第一周壁の門
◆中心部に続く参道
そして、第二周壁、第三周壁が続きます。第三周壁は、第二周壁の少し奥に見える門だと思うのですが、記憶が定かではありません。
◆第二周壁
記憶が間違っていなければ、これが中央祠堂だったと思います。
◆中央祠堂
中央祠堂の周辺の修復状況はまだまだのようですが、密林の中に埋もれた遺跡という雰囲気が満ちており、観光客が少なくて静かだったおかげもあって、大変気分良く見学できました。
◆中央祠堂周辺の様子
さらに奥(西)に進みます。
◆プラサット・トムの西側
プラサット・トムを抜けると前方にピラミッド型の建造物が見えてきます。これが「プラサット・プラン」です。高さ約35m、7段のピラミッド型寺院です。
◆プラサット・プラン
プラサット・プランの北側に回ると、階段が設置されており上に登ることが可能です。アンコール・トムのバプーオンの急峻な階段に比べると、登りやすく作られており、その分段数は多いのですが、年配の方でも何とか上に行くことができると思います。
◆頂上に続く階段
頂上は平坦なスペースが少なく、大きな石がランダムに積み重なって凸凹になっています。建設当時は、中央祠堂があったようですが、原形を留めていません。
◆プラサット・プラン頂上
頂上からは360℃見渡す限りジャングルで、遥か遠くまで見渡すことができます。カンボジアの国土が如何に平坦かを実感できます。密林の緑と青空のコンストラクトも素晴らしいです。一見、周囲一帯はジャングルで何もないように見えるのですが、ガイドさんが言う通り、良く見ると所々にわずかですが集落を見つけることができます。
◆頂上からの景観
中央部分を見ると、基礎となる部分にガルーダが彫刻されていたりと見どころがあります。
◆ガルーダの彫刻
しばらく頂上からの景観を楽しんだ後は、階段を降りてプラサット・プラムの西側にある小高い丘に向かいました。こちらには白い象の墓がありました。ジャヤヴァルマン4世が可愛がっていた象が亡くなった際に建てられたと言われています。地元の人々にとっても大切な場所のようで、石象を清めたり、熱心にお祈りしている姿が印象に残っています。
◆白い象の墓
帰りは、来た道とは異なるルートで駐車場に戻りました。ここに来て、ようやくプラサット・トムは環濠で囲まれているのが分かりました。先ほど見てきたプラサット・クラハムを背景にした良い景観になっています。
◆プラサット・クラハム
◆プラサット・トムの東側
駐車場に戻った後は、もう2ヵ所ほど遺跡を見学しました。
一つ目はプラサット・バランです。リンガを祀った祠堂で、全部で三つある中の一つです。単にプラサット・リンガ2と呼ぶ場合もあるようです。
◆プラサット・バラン
中央には大きなリンガが祀られていますが、ここまで大きなリンガは大変珍しいそうです。
◆リンガ
もう1ヵ所は、少しチケットオフィスの方に戻った場所にある「プラサット・プラム」です。プラムは5という意味があるのですが、名前の通り5つの祠堂が並んで建っています。
◆プラサット・プラム
こちらの一番の見どころは、右手前にある祠堂で、大樹の根が毛細血管のように絡みつく様子です。タ・プロームでも同じような景観がありましたが、こちらは毛細血管という言葉がふさわしいほどの複雑な根の絡みようです。この場所は大人気で、我々も含めた全員が代わる代わる写真撮影をしていました。
◆大樹が絡みつく様子
以上で、コー・ケー遺跡群の見学は終了です。約2時間の滞在でしたが、他にも見どころのある遺跡があったようなので、本来は半日以上を掛けて見学する遺跡群だと理解できました。
車に戻ると、冷たいおしぼりと春巻きのサービスがありました。春巻きは日本で食べるものに近く、甘めの味付けで美味しかったです。スケジュール上、昼食はベンメリアを見学した後になるため、軽くお腹に入れることが出来るように配慮してもらったようです。
◆春巻き
この後、チケットオフィスでトイレ休憩をして、来た道を戻って次の「ベンメリア遺跡」に向かいます。
ベンメリア
■12:55 ベンメリア到着
約1時間後、ベンメリアに到着しました。ベンメリアは、シェムリアップ中心部から東に約50kmの位置にあり、コー・ケー遺跡群との間の中間地点に位置します。
森の中に静かに佇む遺跡で、アニメの「天空の城ラピュタ」の世界観に似ていることから、日本人観光客に大変人気があります。最近はともかく、以前は日本人しか行かなかったという話もありますw 実際、多くの日本人観光客がこちらの遺跡をわざわざ訪問していますし、同じ日本人の私としても、そこまで人気があるのなら、一度は見ておこうかなぁというのが動機になっています。
ベンメリアはアンコール・ワットより約20年早い、11世紀末から12世紀初めにかけて建造されました。スーリヤヴァルマン2世を含む複数の王によって建てられてと言われていますが、詳しいことは分かっていないようです。東西約900m、南北約800m、幅45mの環濠が巡らされた寺院は、アンコール・ワットに比べると一回り小さいですが、建築様式など類似点が多く、アンコール・ワットの練習台とも言われています。ベンメリアが建っている場所が、交通の要所でもあったらしいので、当時、こちらの遺跡は王都に準ずるぐらいの価値があったのかもしれません。
車は西側参道前に停まり、そこから参道を歩いて中心部に向かいました。
◆西側参道
ベンメリアは崩壊している場所が多く、観光するルートが限定されています。このルートが一直線ならいいのですが、所々で曲がったりしたので、後から振り返っても、自分はどの場所にいたのか良く分かりませんw タ・プロームやバイヨン寺院でも同じような感じではあったのですが、ベンメリアはその比ではありません。逆に言えば、森の中に埋まった崩壊した遺跡を探検している実感があり、それがこの遺跡の良さにも繋がっています。
ベンメリアは三重の回廊に囲まれ、その中に、十字型の中庭などの伽藍配置を取ります。参道を歩いて、まず見えてくるのが一番外側の第三回廊の西門です。ご覧の通り、入口付近は崩壊しているため通ることはできません。
◆西門
第三回廊に沿って北側に向かったと思います。この辺、間違っている可能性があります。多くの巨石が苔に覆われて無造作に積み重なっている様が、朽ち果てた廃墟感満載で、確かに天空の城ラピュタを想起させるものがあります。
◆第三回廊の北西
この後、おそらく北側に回って第三回廊の中に入ったと思います。
◆北側の様子
◆崩れ落ちた石
◆第三回廊の中の様子
途中、保存状態の良い建造物がありました。この時、方向感覚を完全に失っており、自分がどこにいるのか分かっていません。後から調べてもハッキリしないのですが、多分下の写真は北東にある経蔵と呼ばれる建物だったと思います。
◆建造物
光が差し込まない回廊を通ったのですが、これは北側の第二回廊だったようです。
◆北側の第二回廊
真っ暗な回廊を抜けると、第一回廊の中に出ます。この辺りは、木製の歩道が整備されていました。この辺に来ると、我々以外の観光客の姿も結構あり、中国からのお客さんが多かったように思います。
◆第一回廊の中
中央祠堂は完全に崩壊していますが、それが何とも言葉に表現できない良い雰囲気を醸し出しており、神秘性すら感じられます。この遺跡は、目で見える部分、物質面から評価した場合の価値はあまり高くないのかもしれませんが、内面には大変響くものがあり、この辺りが、欧米よりも日本人や中国などのアジア圏の人々の心に刺さるのかもしれません。ベンメリアは最後の最後まで訪問するかしないかで逡巡していましたので、来て良かったと感じた瞬間でもあります。
◆中央祠堂
◆中央祠堂周辺の景観
中央から少し南側に行ったところにある展望台からの景観です。
◆展望台からの景観
現地で撮影した時は気づかなかったのですが、まぐさ(リンテル)がありました。
◆彫刻が刻まれている壁面
中心部から戻る際は、南側に繋がっている歩道を利用しました。歩道は南側の第一回廊から第三回廊横切る造りになっています。
◆中央祠堂
このいくつかの柱が建っている場所は、崩壊した第二回廊の南側辺りだと思われます。
◆第二回廊
南側の入口付近には、ベンメリアの見どころの一つにもなっている美しい彫刻が描かれているまぐさ(リンテル)がありました。
◆まぐさ(リンテル)
こちらのまぐさは、サイに乗るアグニ神だそうです。
◆サイに乗るアグニ神
第三回廊の南側に戻った後は、南参道を歩いて車と合流しました。本来、南参道から入口を入って北に抜けるのがスタンダードな順路となっていたようです。我々は逆のルートを通ったことになります。
◆第三回廊の南側の景観
南参道の途中には蓮の池がありました。
◆蓮の池
南参道にあるナーガ像は大変保存状態が良いことで有名です。
◆ナーガ像
南参道の入口には何軒かのお店が軒を連ねていました。
◆南参道の入口付近の様子
車に戻ると、冷たいおしぼりとミネラルウォーター、そしてフルーツのサービスがありました。
◆フルーツのサービス
Rom Chang Ankor Restaurant
ベンメリアから約50分で、バンテアイ・スレイ遺跡近くのレストラン「Rom Chang Ankor Restaurant」で少し遅めの昼食です。
■14:40 レストラン到着
Googleマップの口コミ評価は、まあまあと言ったところです。食事は問題ないようですが、料金が高めと書いている口コミがチラホラ散見されます。まあ、遺跡近くのレストランなのでしょうがないですね。
◆レストラン外観
建物はオープンテラスで、屋根はヤシの木でしょうか?お昼の時間帯からは大分過ぎていたので、レストランの中は空いていました。トイレは一見綺麗ですが、結構蚊が飛んでいるのが気になりました。お昼の時間帯は繁盛しているようで、大勢のスタッフがおり、着ている紫色の衣装が目を引きます。これはカンボジアの伝統衣装でしょうか?
◆レストランの中の様子
昼食代はツアー料金に含まれており、1品は追加料金なしで注文できます。メニューはカンボジア料理が主体で、かなり豊富で迷ったのですが、鶏肉と野菜の炒め物にしました。これにライスが付いてきます。
間もなくして料理が運ばれてきました。スタンダードな野菜炒めと言ったところで、甘めの味付けは口に合いました。5名それぞれが別の料理を頼んだので、皆さんと少しずつシェアしながら頂きました。良く見ると皆さん、同じような料理を頼んでいたので、あまり変わり映えはしませんでしたが、この中では春雨の炒め物が一番美味しかった記憶があります。こちらに来て分かったことは、カンボジアでは野菜や果物が沢山取れるようで、市場価格もあまり高くないんでしょうか、特に意識しなくても口にすることが出来ており、栄養が偏ることがなく済んでいます。
◆昼食
バンテアイ・スレイ
バンテアイ・スレイは、シェムリアップ中心から北に約30kmの場所にあります。バンテアイ・スレイとは「女の砦」を意味します。「東洋のモナリザ」と呼ばれる美しいデバター(女神)像が大変有名で、数多くあるアンコール遺跡群の中でも雰囲気の異なる特異な遺跡であり、今回の旅行では絶対行きたいと考えていました。
バンテアイ・スレイは、967年、ジャヤヴァルマン5世に仕えた、王師ヤジュニャヴァラーハにより建立されました。自身の菩提寺と言われています。
■15:45 バンテアイ・スレイ到着
観光のピークは過ぎたようで、入口付近には人の気配がなく、スタッフらしき人も見当たりません。
◆入口
この辺りは、他の遺跡がある場所とは地質が異なるようで、参道は赤い土で覆われていました。
◆参道
東門が見えてきました。赤色の砂岩で出来た外壁は、大変独特で、他の遺跡とは全く異なる印象を与えます。
◆東門
開口部の上に山形の装飾を、破風(はふ)と言います。ちなみに、これまでいくつかの遺跡で見てきた長方形の装飾はまぐさ(リンテル)と呼びました。彫刻は精緻の極みに達しており、他の遺跡と比べても頭一つ抜けている印象です。赤色砂岩は通常の砂岩よりも硬いため、このような細かい装飾が可能なようです。
◆東口の破風
東門を抜けた参道の両脇にはリンガを模した石像が並んでいます。こちらの遺跡は保存状態が大変良いことも特徴です。
◆参道
こちらの遺跡はコンパクトなので、第一周壁と第二周壁をくぐるとすぐに第三周壁と中央祠堂が見えてきます。
◆第一周壁
◆第二周壁
第二周壁の中央にある破風も見事です。カーラの上に座るビシュヌ神で、この遺跡で最も美しいと言われています。カーラとは度々登場している天地創造の物語「入海攪拌」に登場する顔だけの怪物です。
◆第二周壁の門の破風
◆第二周壁の門(内側)の破風
第三周壁の東塔門が続きます。こちらの破風も見事です。踊るシヴァ神が描かれています。
◆東塔門
◆東塔門の破風
中央祠堂には入ることが出来ず、少し離れての見学となります。赤色の壁面もさることながら、びっしりと描きこまれた彫刻が、他の遺跡では中々見ることができないもので、これがバンテアイ・スレイを特異なものにしているのだと理解しました。もっと言うと、遺跡というよりは芸術品を陳列した博物館に近い印象を受けます。
中央祠堂の周りには、ガルーダやシンハ(獅子)、ハヌマーン(猿)などの坐像が祠堂を守るように鎮座しています。
◆中央祠堂
中央祠堂の両隣には南塔と北塔の2つの祠堂が並んでいますが、これらの4つの壁面にはそれぞれ2体ずつ、合計16体のデバター(女神)像が描かれています。このうちの一つが、東洋のモナリザと呼ばれる有名なデバターですが、こちらについては肉眼で確認するのが難しく、この目で実際に見ることはできませんでした。
◆南塔
◆中央祠堂の裏側
東洋のモナリザは北塔の中央祠堂側の壁面にあるようです。
◆北塔
第二周壁の西側にも見事な破風があります。
◆第二周壁の破風(西側)
以上で、ツアーの全行程が終了です。この後は、順番にホテルに送ってくれました。帰り道は、ちょうど遺跡からの帰りの時間帯と被っていたので結構韓雑していました。
他のツアーに比べると移動時間が長いことにより、必然的に遺跡の見学に割ける時間が少なくなるので、終始急ぎ足気味の観光になってしまったのは、物足りなさを感じました。まあ、これは郊外の遺跡を1日で3ヵ所も周るツアーを選んだ時点で想定していた状況ではあります。ガイドさんとドライバーさんの対応は大変親切で、おしぼりや軽食のサービスも充実していたのは驚きでした。これに昼食も付いているので不満点は全くありません。総合的にコストパフォーマンスの良いツアーであり、とりあえず一目だけでもこれらの遺跡を見ておきたいという方であれば、間違いなくオススメできます。






















































































コメント