2018年5月8日(火) 3日目後半
ゲッレールトの丘
ゲッレールトの丘はブダ王宮の南に位置する標高235mの小高い山です。王宮の丘に比べると知名度が低いのですが、ブダ王宮、漁夫の砦と並ぶ夜景スポットであり、マルギット橋、鎖橋、エルジェーベト橋の3つを同時に眺めることができるのはここだけです。夜間にいきなり行くのは難しそうだったので昼間行ってみました。市バス27番を利用すると意外と簡単に行けてしまいます。
ゲッレールトの丘への行き方
- 地下鉄かトラムで「モーリッツ・ジグモント広場」に移動する。
デアーク・フェレンツ広場から移動する場合、以下の方法があります。
・地下鉄M3とM4を乗り継いで「Móricz Zsigmond körtér駅」に移動する。
・トラム49番で停留所「Móricz Zsigmond körtér M」に移動する。 - 市バス27番に乗り、8つ目の停留所「Búsuló Juhász (Citadella)」で降りる(青色実線)。
- 坂道を登り丘の頂上を目指す(青色破線:約10分)。
今回は王宮の丘から移動したので、市バス16番でセール・カルマン広場に行き、そこからトラム61番でモーリッツ・ジグモント広場に移動しました。トラム61番はブダ側を南北に走る路線で、ペスト側とはまた趣が異なる景観を楽しむことができました。
◆セール・カルマン広場(Széll Kálmán tér)
王宮の丘の北に位置し、地下鉄駅(M2)やトラム停留所、市バス停留所がある交通の要所になっています。
◆停留所「Móricz Zsigmond körtér M」
トラム61番はチェコのタトラ社製です。この車両のデザインもレトロで訴求力がありますね。
モーリッツ・ジグモント広場で市バス27番に乗ります。バス停は「villányi út」という通り沿いにあります。バスは約10分間隔で運行しているので、出発時刻を気にする必要はありません。この地域には大学があるみたいなんですが、多くの学生が利用していて車内はアカデミックな雰囲気でした。
約10分後、8つ目の停留所「Búsuló Juhász (Citadella)」で降ります。事前に停車ボタンを押す必要があるので忘れずに!
「CITADELLA(ツィタデラ)」という看板の矢印に沿って緩やかな坂道を登ります。途中、綺麗に整備された公園を通り抜けます。
丘の頂上には「ツィタデラ」という大きな建物(要塞)があり、さらに奥に進むと自由の像が建っています。
◆ツィタデラ(南側)
19世紀半ばにハプスブルク帝国により建てられた要塞で、ハンガリーの独立運動(ハンガリー革命)を鎮圧したあと、ブダペストを監視するために建てられたものです。
ハンガリーは15世紀に英雄マーチャーシュ1世の治世で最盛期を迎えるのですが、その後はオスマン帝国に支配され、オスマン帝国が去った後はハプスブルク帝国の支配下に置かれます。苦難の時代を経て19世紀半ばに独立の機運が高まるのですがあえなく失敗に終わります。ハンガリーが独立を果たしたのは第1次世界大戦でハプスブルク帝国(オーストリア・ハンガリー二重帝国)が敗北した後です。ただし、この時領土の多くを失い、その後も苦難が続きます(第2次世界大戦、ソ連の共産主義)。こうして並べるとハンガリーって常に世界史の大きな事件に巻き込まれているんですよね。それだけ地政学的に重要な地域を意味していると思うのですが、逆に考えると今後も大きな地殻変動はこの辺から起きるのかもしれないですね。
◆自由の像
1947年、ナチス・ドイツからの解放を記念しソ連兵の慰霊碑として建てられました。両手で持っているのはヤシの葉です。
◆丘の頂上からの眺め
一番手前に見える橋がエルジェーベト橋、その奥が鎖橋、そして一番奥にうっすら見えるのがマルギット橋です。王宮の丘からの眺めも素晴らしかったのですが、街全体を俯瞰できるという点ではこちらも良かったです。ブダ王宮の緑色の屋根も美しいです。なお、後日夜景を見るためにもう1回行く予定だったのですが、行けずじまいとなりました。
◆ツィタデラ(北側)
丘のふもとを散策
帰りはバスを利用せず、徒歩で丘を降りました(赤色破線)。勾配のある坂道ですが、頂上目指して登ってくる観光客がチラホラいました。ガイドブックによっては、徒歩によるルートが記載されているのですが、登りは体力的に厳しいと感じました。また、標識の類はなく電灯もないので夜は真っ暗です。夜観光する場合は23時台まで運行している市バス27番を利用した方が安全です。
◆丘の中腹からの眺め
ブダ王宮を背景に立体的に交差する道路という景観も中々良いです。
◆聖ゲッレールト像
階段の上に像があったのですが、観光した時は見落としました。
◆エルジェーベト橋
エルジェーベトとはハプスブルク皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の妃エリザベート皇妃のことです。シシィという愛称で親しまれた女性ですが、ウィーンでの生活になじめずハンガリーでの生活を好んで長期滞在したそうです(郊外にグドゥルー宮殿があります)。私の中ではハプスブルク家の女性と言えばマリア・テレジアで、この女性については全く知識がなかったのですが、ハンガリー、オーストリアと旅行して人気の高さとその浸透度に驚きました。この旅行での発見の1つです。
エルジェーベト橋のたもとにあるトラム停留所「Döbrentei tér」でトラム19番に乗り聖ゲッレールト広場に移動します。
◆トラム停留所「Döbrentei tér」
◆ゲッレールト温泉
◆ゲッレールト山洞窟
◆自由橋
◆トラム停留所「Szent Gellért tér M」
聖ゲッレールト広場を散策した後は、トラム47番に乗り換えデアーク・フェレンツ広場に戻ります。途中、自由橋を渡った後の停留所「Fővám tér M」で降りて中央市場をチラッと見学します。
◆中央市場
市場とは思えない立派な外観が印象的です。ブダペスト最大の屋内市場であり、お土産を買うならここが一番だそうです。
1Fは肉類や野菜、果物、チーズ、お酒等の食料品が売られており、2Fに上がると民芸品や陶器のお店がありフードコートがありました。ざっとしか見ていないのですが、本当に多くのお店が並んでおり、ここで手に入らない物はないと思います。フードコートは気軽に食事できるのでオススメという情報を入手していたのですが、お昼の時間帯だったので混雑していました。あわよくばここで昼食にしようかと企んでいたのですが、目論見はもろくも崩れます。
通りを挟んで中央市場の向かいには「Fővám tér」という広場があり、周辺には多くのカフェやレストランが軒を連ねていて多くの観光客で賑わっていました。
ホテル「Anva House」
デアーク・フェレンツ広場から地下鉄M1で2駅隣の「Opera駅」に移動し、「Lion’s Locker」で今朝預けた荷物を引き取ります。さらに徒歩3分で今日から3泊お世話になるホテル「Anva House」に到着です。ユニークな外観が印象的です。
半年前に「booking.com」でセールしていた時に予約したので1泊35ユーロと大変リーズナブルでした(通常は40ユーロ)。地下鉄駅「Opera」から徒歩で約5分の距離で、近くにはスーパーや多くのレストランやカフェがあるので立地は良いです。注意点として、支払いは現金のみであること、ディスコが近くにあるので夜中は若干騒がしいことです。
フロントで対応してくれたのはロシア人の女性スタッフで、映画で聞いたことのあるロシア語訛りの英語が印象的です。ホテルの対応可能言語にロシア語があるので、ロシア人が経営しているホテルなのかもしれません。
なお、私が宿泊する予定だった部屋ですが、前日宿泊したスウェーデン人の観光客がヘビースモーカーで匂いが付いてしまったので別の部屋になりました。もう少し何か説明していたのですが、よく聞き取れませんでした。部屋はホテルというよりは貸アパートに近く、キッチン用具が置いてあり長期利用には便利な印象です。バスタブがあるのも好印象です。Wi-Fiも問題なく使えました。また、朝食として果物とヨーグルト、お菓子が支給されます。ただし、お菓子はあまり美味しくなかったです。。。
時刻はまだ15時を過ぎたあたりですが、朝から調子に乗って歩き回っていたので観光する気が起きず、スーパーで買い物だけしてナイトクルーズの時間まで休憩しました。
ナイトクルーズ
19時近くになったので「Legenda Cruises」の船乗り場へ移動します。地下鉄M1で「Opera駅」から3駅隣の「Vörösmarty tér駅(ヴェレシュマルティ広場)」まで移動します。広場には老舗カフェとして有名な「カフェ・ジェルボー」があります。若干値段は張るものの、お洒落な内装に素晴らしいサービスだそうです。日本にも出店しているとのこと。
◆カフェ・ジェルボー(Café Gerbeaud)
少し歩いて「Vigadó tér」という広場近くに来ると急に辺りが暗くなって落雷が発生し雨が降り出します。ただし遠くの空は明るく、まるで映画のワンシーンのような幻想的な光景でした。今朝の天気予報では午後から雨予報だったのでナイトクルーズが無事開催されるか心配していたのですが10分程で止みました。夕暮れ時の雨上がりの散策というのも風情がありました。
◆「Vigadó tér」
◆トラム停留所「Vigadó tér」
広場から約200m歩くと船乗り場に到着です。
クルーズを催行しているのは何社かあるようですが、特に拘りはないのでblogで良く紹介されているLegenda社にしました。ホームページは日本語対応しており予約も簡単でした。1時間のコースで18.33ユーロ(5500HUF)です。
少し早く到着してしまったので乗船開始まで待合室で時間を潰します。
◆Legenda Cruises(待合室)
■20:15 クルーズ船出発
乗船後、スタッフによる説明が始まります。ハンガリー語や英語だけでなく日本語や韓国語での説明もありました。備え付けのオーディオガイドも日本語対応しており内容も充実していました。船内は思ったより空いており快適でした。
この時期だと20時過ぎても日没になりません。21時近くになってやっと真っ暗になります。もう1本後の21時出発の便の方が良かったのかもしれませんが、日が暮れていくにつれて景観が変化していく過程が観れたのでこれはこれでOKでした。1時間のクルーズはあっという間に終わりました。
◆Legenda Cruises(船内)
◆ブダ王宮
◆国会議事堂
クルーズ終了後は、ドナウ川両岸の夜景を楽しみながらホテルに戻りました。21時を過ぎていたので治安が心配でしたが、出歩いている観光客も多く問題ありませんでした。
◆船乗り場周辺
◆鎖橋
今日は朝から晩までブダペストの美しい街並みをこれでもかというくらい堪能できました。「ドナウの真珠」という言葉は伊達ではありません。また、これだけ観光して食事とナイトクルーズ以外は1HUFも掛かっていないのだから驚きです。












































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