2025年3月5日(水) 3日目
ホテルにて
こちらのホテルでは、各部屋へのデリバリーはロボットが行っているようです。朝食のためにレストランに行く途中、初めてロボットが稼働しているところを目にしました。ディスプレイの表示や人口の音声を可愛らしくするなど、親近感が増すような工夫がされていました。エレベーターで鉢合わせしたのですが、扉が開くと勝手に入り、1階に着くと、真っ先に出ていく様子が滑稽さもあって面白かったです。
◆給士サービスロボット
今日の朝食は、お粥メインで頂きました。他にも、昨日スルーしたおかずや揚げパンなどを選択しました。お粥は通常のもの以外にも小豆のものもあり、珍しかったので食べて見ましたが思ったほど甘くなく食べやすかったです。
◆ホテルの朝食
◆小豆のお粥
部屋に戻ってテレビを点けて見ると、全人代の中継が始まっていました。全人代とは正式には全国人民代表大会と言い、日本の国会に相当します。今回の旅行では中国の連休には被らないようにするなどの注意は払っていましたが、全人代という一大イベントがあったのは完全に盲点でした。結果的には今回の旅行には影響なかったのですが、首都北京の周辺を旅行していたら、通常以上に警備がきびしかったりと、色々手間が増えていた可能性があります。全人代の期間中は、これ専用のチャンネルがあって、一日中全人代の様子を中継していました。画面に映っていたのは四川省の馬爾康(ばやこう)市の代表だったと思うのですが、綺麗な民族衣装を着ていたので印象に残っています。四川省は多様な民族が暮らしており、自治区も多いと聞いています。
◆全人代の中継
平江路歴史街区
今日は午後から南京に移動するため、蘇州には午前中だけの滞在となります。中国のホテルはチェックアウトが12時のところが多く、午前中も時間的な余裕が持てるところが助かる点です。蘇州ではまだ訪問していない観光名所がいくつもあったのですが、一昨日行き損ねた平江路歴史街区に行ってみることにしました。ホテルから近いの移動も簡単で、朝の静かな時間帯の散策としても良さそうだなという考えてもあります。
平江路は、北を東北街、南をホテル前の通り干将東路に挟まれた、平江河沿いに南北に延びる約1.6kmの遊歩道で、唐宋以来の古い町並みが残っていることで有名です。世界遺産にも登録されています。
外は昨日に比べると暖かく、観光するには大分楽な状況となりました。ホテルからは本当に近く、歩いて数分で南側の入口に着きました。時間は8時半を過ぎた頃ですが閑散としていました。
◆平江路南側入口
入口近くの地図を眺めると、平江路の途中では、いくつかの東西の道路が交わっており、交わっている場所には橋が架かっているのが分かります。所々に配置されている案内には日本語の説明文もありました。説明文からそのまま拝借しますが、平江路地区は、明清時代においては江南の重要な食糧保管センターであり、漕運集散地と起運地でした。唐宋以来の水陸融合、河街平行の二重碁盤の街構造を残しています。蘇州古城の伝統的な民家、歴史環境、生活様式を現在伝える世界遺産でもあります。
◆平江路地図
遊歩道に沿って少し歩くと、良い感じの景観が見えてきました。白壁と黒瓦の古い建物が並んでおり、歴史を感じる瞬間でもありました。旅行前に、小説家の司馬遼太郎さんの街道を行くを読んできたのですが、蘇州滞在時は庭園などの定番の観光名所よりも、運河やこういった古い民家の方に興味があったようで、白壁やら瓦などの詳しい解説にページ数を割いていたのを思い出しましたが、細かい内容は忘れてしまいました。
◆白壁と黒瓦の民家
こちらの民家は、あまり綺麗に修復されていないのが個人的に気に入りました。文化保存の目的で意図的に当時の様子をできるだけ残す工夫がされている印象を受けました。
◆平江路の民家
途中にある橋も一つ一つ形状が異なっていて面白かったです。橋の名前や解説の案内版があるのも良かった点です。
◆雪糕橋
◆青石橋
◆運河の様子
この後、平江路の中ほどまで歩きましたが、同じような景観が続いていたので引き返しました。レストランやお土産屋さんなどのお店も並んでいましたが、この時間なので大体どこも閉まっていました。
高速鉄道で南京へ移動
11時半過ぎにホテルをチェックアウトしました。最近利用したホテルの中では一番満足度の高いホテルでした。チェックアウトの際は、暖かいミネラルウォーターをもらえました。この時、地下鉄駅には飲み物が持ち込めないと思っていたので、要らないと返事をしたのですが、水を持っていても大丈夫だと教えてもらい、ここで初めて自分の認識誤りに気づきました。
蘇州では何度もお世話になった地下鉄で蘇州駅に移動しました。約20分ほどで蘇州駅に到着、前回とは打って変わって、今回は高速鉄道の入口の場所が分からずウロウロしてしまいました。前回はすこぶるスムーズだったので、乗車した車両や使ったエスカレーターによっても大分導線が変わるような印象を受けました。
蘇州駅の北口前は広場になっており、高層ビルが立ち並び整然としていました。
■12:00 蘇州駅到着
◆蘇州駅北口前の広場
上海虹橋駅の時と同様に、入口では有人レーンに並び、パスポートを提示してから荷物検査に進みます。この時、大きな声が聞こえたのですが、何やら保安スタッフと年配の中国人男性が揉めているようでした。厳密には中国人男性が一方的に喚いていたのですが、逮捕されそうな様子もなく、保安スタッフの方々は思った以上に大人の対応をしていました。
蘇州駅の構内も広々としており、全体の作りは上海虹橋駅と同様です。ただ、上海の時のような混雑はしておらず、座席もチラホラ空いていました。
乗車券は事前にTrip.comで購入済みで、窓口での発券は必要なくパスポートの提示のみで乗車できます。蘇州-南京はかなりの本数が運行しており、日本で言うところの東海道新幹線のようなドル箱路線になっているようです。
◆蘇州駅構内
■13:17 改札開始
発車予定の10分前に改札が始まりました。上海虹橋駅と同様に、有人の改札レーンに並び、パスポートを提示して読み取り機に通してもらってOKが出れば完了です。プラットフォームに移動したのですが、電光掲示板では1号車が後ろ側と表示されており、そもそもプラットフォームのどちらが前でどちらが後ろなのかが良く分からず、他のお客さんが立った足元の表示から推測して移動しました。
■13:30 列車到着
予定より3分ほど遅れて新幹線がプラットフォームに入ってきました。前回と同様、かなりの乗客が降りて来ました。今回の車両は中国製のもののようで、日本の新幹線とは似ていませんでした。2等席の車内は2列-3列で、私の座席は3列の窓側でした。予約時には座席を指定できるのですが、100%確約されるわけではないので、今回も指定した2列側の座席ではありませんでした。真ん中の席は誰も座らず通路側にオッサンが1人座りました。このオッサンが中々癖のある人で、イチイチ不愉快な思いをさせてくれたので今でも記憶に残っています。蘇州から南京までは約200km、約1時間10分で着いてしまいます。蘇州駅を出た後は、観光地として有名な無錫、そして常州に停車したのみです。この便では乗務員さんが駅を出発する度に座席の確認をしていました。車窓からは前回と同様、高層マンションが立ち並ぶ殺風景な景観が続きます。常州まではひたすら平坦だったのですが、南京近くになると丘や小高い山が見えてきて、変化のある景観になりました。中国歴史ドラマでも、南京の周りは山に囲まれた盆地になっていた記憶があったので、実際にその通りなのが分かりました。
■14:39 南京駅到着
ほぼ予定通り南京駅に到着です。南京駅の建物も広々としていましたが、営業を開始してから長いのでしょうか若干年代を感じました。南京駅からホテルへの移動は今回も地下鉄を利用します。南京駅には1号線と3号線が接続しているのですが、今回利用した3号線は、高速鉄道の駅から大分離れているようで、思った以上に歩かされました。ここでも券売機で乗車券を購入しましたが、蘇州の地下鉄がカードだったのに対し、コインのようなトークン型の乗車券でした。また、こちらの地下鉄はかなり深いレベルを走っているようで、かなり長いエスカレーターで下りました。車内は空いていました。約20分でホテルの最寄り駅である夫子廟(夫子庙)駅に到着です。駅周辺は雑多な感じで、歩行者用の通路が変に曲がりくねって整備されていなかったり、無造作にシェアサイクルが放置されていたりと、蘇州の整然とした雰囲気とは全く違ったのが印象的です。良く言えば、古き良き中国の雰囲気がまだ残っているエリアでもあり、個人的には気に入りました。
メトロポーロホテル(南京夫子廟センター店)
ホテルは夫子廟駅から300mのところにあります。夫子廟駅から歩いてくると、大きな建物が見えてきて中国のホテル名「锦江都城酒店」とあったのですぐ分かりました。観光名所の夫子廟から歩いてすぐのところにあり、周辺にはレストランやお土産屋さんなどのお店も多く、観光には大変便利な立地です。
◆ホテルの外観
長い期間営業しているホテルのようで、建物の外観は一昔前のものに感じられます。1階のロビーも古臭さを感じました。
◆1階ロビー
こちらのホテルには今日から3泊お世話になります。フロントでは若い女性が対応してくれたのですが、良くも悪くも淡々とした対応で、中国語以外を一切話さず、話が通じていなくても気にも留めない感じでした。まあ、ホテルの会話は大体どこも似たり寄ったりなので、知っている単語がいくつか聞き取れれば、言っていることを類推できるので何とかなりました。ただし、少し込み入った会話になると途端に疎通が難しくなりそうなので、正直外国人向けのホテルではないと感じました。あまり悪口は書きたくないのですが、外出時などでフロントの前を通っても皆さん割と無反応なので、顧客対応にはあまり力を入れていないホテルなんだと解釈しました。また、エレベーター近くは警備員のおっちゃん達がいるのですが、いつ見ても寝ているのが妙におかしかったです。ちなみに、これだけ大きなホテルにもかかわらずエレベーターが1基しかないので、朝や夕方の混雑時には移動に時間が掛かるのも難点です。
ここまではネガティブな内容を並べてしまいましたが、決して悪いホテルではなく、これ以外についてはかなりの高評価です。今回予約したのはダブルルームの朝食付きで3泊で18,700円でした。部屋は大変広く、内装も一昔前の高級ホテルのような雰囲気がありました。作業用の広い机やソファがあったりと、家具も一通り揃っていました。ベッドも大きく、枕も柔らかくて寝心地が良かったです。4つ星のホテルを利用するのはいつ以来か記憶にないぐらいですが、細かい所を見て行くとグレードの高さは感じます。
◆ダブルルーム
設備面に関しては、バスルームは傷があったりと若干年代を感じますが、肝心のお湯はちゃんと出だので問題ありません。冷蔵庫も設置されており、湯沸かしポットも置いてありました。ミネラルウォーター、コーヒーやお茶のサービスもあり、部屋も毎日綺麗に掃除してくれましたので、この辺は満足しています。結論としては、スタッフの対応に多くを求めなければ、それ以外は満点に近く快適に過ごすことができました。
◆バスルーム
夫子廟・秦淮河風光帯
今日は特に観光する予定はなかったのですが、夕暮れまでは時間があったので、すぐ近くにある夫子廟周辺を散策してみました。ホテル前の通り(太平南路)を南に進むとすぐに大通りの健康路が見えてくるのですが、これを横断すると夫子廟の敷地になります。夫子廟を中心に、秦淮河沿いの一帯は「夫子廟・秦淮河風光帯」と呼ばれ、中国の5A級観光地に指定されています。2,000年以上にわたる南京の歴史と文化が蓄積された場所であり、夫子廟を始め、瞻園や江南貢院、老門東(老门东)、中華門(中华门)、大報恩寺などの歴史的な観光名所が集まっています。
交差点の脇には、秦淮区全体の観光案内図がありましたので載せておきます。地球の歩き方には、この辺りの情報はあまり記載されておらず、ネット上にも良さそうな地図が見当たらなかったので現地では非常に参考になりました。
◆秦淮区観光案内図
南京滞在中、夫子廟周辺は三回ほど散策したので、翌日の夕方散策した内容も含んでいます。健康路を横断してすぐ見えるのが北門牌楼です。牌楼は中国の伝統的な建築様式の門のことを言います。
◆北門牌楼
夫子廟は孔子を祀る廟のことですが、現在は廟を含む周辺一帯を指す言葉になっているようで、大きな繁華街になっています。北門牌楼の先はレストランやお土産屋さんが並ぶ通り(貢院西街)が続いており、数百メートル歩くと夫子廟入口のある中央広場が見えてきました。中央広場にある牌楼が天下文枢坊です。天下文枢坊の背後を秦淮河が流れています。
◆貢院西街(贡院西街)
◆天下文枢坊
何かのイベント期間中だったようで、夫子廟の入口は謎のデコレーションが施されており、個人的には残念な景観になっていましたw 元々入場するつもりはなく、外観だけでも撮影できれば良いと考えていたですがこの有様です。夫子廟については、元ネタによって内容が異なるのですが、337年に設立され、1034年に改築されたとあります。
◆夫子廟入口
南京は歴史上、何度か都がおかれたのですが、都度名称が変わり、三国時代の建業、南北朝時代の健康などの名称があり、この中でも戦国時代の「金陵」が現在でも南京の古名として使われているようです。秦淮河は全長5km、南京の「母なる川」であり、金陵の古代文化が発祥した地となっています。
◆秦淮河の景観
夫子廟の前、秦淮河に平行した北岸の通りは貢院街(贡院街)と呼ばれ、この辺りが一番賑やかで華やかな通りとなっていました。貢院という名前は、中国で最大の科挙試験場だった「江南貢院」から来ています。
◆貢院街(贡院街)
江南貢院は南宋時代の1168年造られました。夫子廟から少し東に歩いたところにあり、現在はこれを基に増築された中国科挙博物館があります。博物館の入口には江南貢院牌坊がありました。
◆江南貢院牌坊
貢院街の東と西の端にはそれぞれ牌楼が建っていました。
◆西側の牌楼
◆東側の牌楼
貢院街一帯には、有名なレストランが集まっており、特に地球の歩き方やネット上でも紹介されている、南京の名物料理が食べられる「南京大牌档」というお店が大変有名です。今回、あわよくばこちらで早めの夕食をなんて考えていましたが、既に行列ができていました。地元の方々にも人気のあるお店で、この時間であれば予約なしで入れると思った自分が甘かったようです。
◆南京大牌档
































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