2018年5月19日(土) 14日目
ホテルのレストランで朝食を頂く
朝食は朝7時半ぐらいからホテル向かいの建物にあるレストランでバイキング形式で提供されます。
レストランは高級感のある落ち着いた内装です。利用客はほとんどおらず、私以外はもう一組の旅行客だけでした。
バイキングのラインナップは充実していました。パンやチーズ、ハム、野菜、果物といった基本的なメニューの他に調理した料理が何品か提供されていました。写真には入っていませんが、グリルしたソーセージが美味しかったのを記憶しています。また、パンが焼きたてで好印象です。
旧市街を散策
一昨日まで滞在していたプラハで大分歩き回ったせいか、また腰の痛みが大きくなってしまいました。腰の調子が問題なければ郊外にあるヴィエリチカ岩塩坑に行くことも考えていたのですが取り止めました。昨日は旧市街を駆け足で見て回っただけなので、ヴァヴェル城を中心に時間を掛けて旧市街を観光します。
(番外)ヴィエリチカ岩塩坑とは?
クラクフの南東約15kmに位置する町ヴィエリチカにある岩塩の採掘坑で、世界最古の岩塩企業であり、1250年から1950年まで稼働していました。1978年にユネスコ世界遺産に登録され世界中から年100万人が訪れる観光スポットになりました。
ヴィエリチカ岩塩坑へ行くには電車かバスを利用します。電車で行くのが一番良さそうだったのですが、私がクラクフに滞在していた時期は日中は運行しておらず、早朝と夕方だけの運行でした(理由は不明です)。バスで行く場合、ホテル近くのバス停から304番のバスを利用します。
トラムでヴァヴェル城へ移動
ヴァヴェル城は歩いて行ける距離にあるのですが、腰の負担をできるだけ軽減させるべくトラムを利用することにしました。単に興味本位でトラムに乗ってみたかったということもあります。
最寄りの停留所はクラクフ中央駅西にある「Dworzec Główny Zachód」、徒歩で約5分です。停留所には自動券売機がありました。クラクフではトラムとバスの共通乗車券が販売されており、1回券や24時間利用可能な乗車券があります。クラクフは見所が旧市街中心にコンパクトにまとまっているため長時間の乗車券は必要ないと思います。
取りあえず1回券(20分間有効)を2枚ほど買っておこうかと券売機と格闘しますが上手く発券されません。仕方ないので向かいの停留所にある券売機で試してみたところ問題なく発券されました。どうやら最初の券売機は現金での購入がNGになっていた模様です。意外な理由で嵌ってしまいました。
クラクフのトラムはプラハなどと比べると便数が少なく20~30分間隔で運行しています。ヴァヴェル城最寄りの停留所「Wawel」にはトラム3番で行けるのですが次の便が30分後だったので、別の便で「Teatr Słowackiego」に行き、トラム10番に乗り換える方法を取りました。結構簡単に考えていたのですが、系統や方向によって停留所の場所が異なるので、あちこちウロウロして結構な時間をロスしてしまいました。
◆停留所「Dworzec Główny Zachód(中央駅西)」
◆停留所「Teatr Słowackiego(ユリウシュ スウォヴァツキ劇場)」
クラクフのトラムは青に統一されています。クラクフのクールで上品なイメージにピッタリですね。乗車した後は忘れずに乗車券を刻印をする必要があります。
約10分でヴァヴェル城東に位置する停留所「Wawel」に到着です。
◆停留所「Wawel(ヴァヴェル城)」
ヴァヴェル城
旧市街南の小高い丘「ヴァヴェルの丘」にある「ヴァヴェル城」は、11世紀から16世紀にかけてポーランド王国の居城でした。
ポーランド王国について
オーストリアやチェコなどに比べるとポーランドは馴染が無さ過ぎて、このような機会が無ければポーランドの歴史に触れることはありません。
10世紀に誕生したポーランド王国は、13世紀にモンゴル帝国からの侵入を受け荒廃しますが、14世紀になるとカシミール3世の治世で王国の最盛期が訪れます。カシミール3世はポーランドの歴史上唯一大王と呼ばれる英雄的人物でポーランド国家の基盤を作ったと評価されています。
カシミール3世の死後、東の隣国リトアニア大公国との同君連合が実現し、1410年にはタンネンベルクの戦いでドイツ騎士団を打ち破ります。16世紀、両国はポーランド・リトアニア共和国(コモンウェルス)に発展しヨーロッパで最大の勢力となります。17世紀後半にはヤン3世ソビエスキの元でオスマン帝国を撃退する大きな快挙を成し遂げますが、ポーランドの歴史はこの辺までがピークで以後は弱体化します。こうして概観すると、失礼ながら負けてばかりというポーランドのイメージは近代以降のもので、中世は華やかな時代があったことが分かります。
ヴァヴェル城の敷地内を散策
ヴァヴェル城は敷地内を散策するだけなら無料で、ヴァヴェル大聖堂等の施設を見学する際はチケットを購入する必要があります。
◆ヴァヴェル城
向かって左にある緩やかなスロープを上がっていくと南側のゲート「Bernardyńska Gate」が見えてきます。隣に建っているのは「Sandomierska Tower」です。
◆Bernardyńska Gate、Sandomierska Tower
眼下にはヴァヴェル城西を流れるヴィスワ川を一望できます。ヴィスワ川対岸からのヴァヴェル城の景観が素晴らしいのですが今日はあそこまで歩く気力が起きませんでした。
更に進むと「Thieves Tower」がありこの辺からの景色も上々でした。また、近くには「竜の洞窟」という観光施設があります。
◆Thieves Tower
外庭に着くとあっと驚く空間が待ち構えています。数々の美しい建造物と整備の行き届いた庭園の調和がすばらしいですね。クラクフはブダペストやプラハのように圧倒的に訴求力のある建物や景観があるわけではないのですが、一つ一つが上品で地味に心に効いてきます。
◆外庭
ヴァヴェル城の施設について
ヴァヴェル城の見学施設は合わせて9つあり、年中通してオープンしているのが6つ、残りの3つは季節限定です。また、一部施設は1日に見学できる人数が限られており、入場できる時間帯も指定されるようなので注意が必要です。
私について言うと、今回施設の見学は一切しませんでした。ブダペスト、ウィーン、プラハと数多くの大聖堂や宮殿を見学したのでもうお腹一杯でした。敷地内を散策して一通り外観を見ただけで満足してしまいました。
■年中オープン
- 城の大広間(State Room)
- 王族の私室(Royal Private Apartments)
- 宝物・武具博物館(Crown Treasury and Armoury)
- ヴァヴェル城遺構(The Lost Wawel)
- Oriental Art(オリエンタルアート)
- Wawel Cathedral(ヴァヴェル大聖堂)
■季節限定
- 竜の洞窟(Dragon’s Den)
- Sandomierska Tower
- ヴァヴェル建築と庭(Wawel Architecture and Gardens)
外庭で一際目立つ建物がヴァヴェル大聖堂です。歴代国王の戴冠式が執り行われ、地下には墓所があります。金色のドームが目を引きますが、これは「ジグムント・チャペル」と呼ばれるものでルネッサンス建築の傑作だとか。
◆ヴァヴェル大聖堂
◆ヨハネ・パウロ2世像
ヴァヴェル大聖堂に沿って奥に進み通路を抜けるとアーチ型中庭があります。
◆アーチ型中庭
帰りは北側のゲート「Herbowa Gate」から外に出ました。
◆Herbowa Gate
ヴァヴェル城~中央広場
昨日と重複しますが、もう一度中央広場に向かいます。誰もがそう思うでしょうが、あの辺りの景観は素晴らしく何度も見たくなります。旧市街を散策できるのは今日が最後なのでもう一度目に焼き付けておきます。
◆聖パウル聖ペテロ教会
◆聖アンドリュース教会
聖パウル聖ぺトロ教会前では、修道女の方が「オブヴァジャネク」というクラクフ名物のお菓子?を売っていました。クラクフ中央駅隣のショッピングモールや旧市街の至るところで販売されており気になっていました。お値段は1個1PLN(約30円)です。一見ドーナツのような甘いお菓子を想像するのですが、歯ごたえのある食感で、甘さはなく薄い塩味の食べ物です。
◆オブヴァジャネク(obwarzanek)
◆All Saints Square
◆聖三位一体教会
昨日と同様、中央広場は大勢の観光客で賑わっていました。ヴァヴェル城でも思ったのですが、クラクフの旧市街はプラハの旧市街と比べると見た目のインパクトでは劣るのですが、どことなく品があっていいんですよね。クラクフを日本の京都に例える人が多いですが、個人的には京都というより奈良のイメージに近いような気がします。また、クラクフの旧市街は主要な建物が中央広場に集約されており、徒歩で完結するコンパクトな広さなので時間に追われて観光する必要がないのも良い点です。
◆中央広場
◆織物会館
◆旧市庁舎の塔
◆聖マリア教会
地下博物館
織物会館の1Fはお土産店、2Fは国立美術館になっているのですが、地下には「地下博物館」という一風変わった博物館があります。考古学の観点からクラクフの歴史を紹介しており結構な人気を博しているとか。
入口は織物会館の北側にあるのですが、若干分かり難いです。
階段かエレベーターで地下に降りるとチケット売り場があります。人数制限があるのでインターネットで事前予約した方が良いという情報が合ったのですが今日は大丈夫でした。お値段は21PLNです。荷物の持ち込みは不可能なのでクロークに預けて見学開始です。
織物会館の時代を感じさせる外観とは対照に、博物館は大変先進的な造りになっています。予備知識が無かったので間に合わせ程度に作った博物館と考えていたのですが、大変充実した内容でした。ジオラマやコンピュータグラフィックス等視覚に訴える展示物が多いので、内容は分からなくても見ているだけで楽しいと思います。
◆ヨーロッパのジオラマ模型
ヨーロッパの地形をジオラマ模型にしたものが足元のガラス下に展示されています。地名や著名な建物が再現されています。
以前中央広場の地下を発掘調査した際に出てきた岩石等の成果物が展示されています。
◆中央広場地下の岩石
◆住居跡
◆井戸と水車
◆数々の装飾品
一際目を引いたのがこの中世時代のクラクフをジオラマ模型にしたものです。バルバカン、ヴァヴェル城等昨日と今日見て回った建造物が再現されておりついつい見入ってしまいました。
◆中世時代のクラクフのジオラマ模型
展示の終わりの方にはクラクフの歴史をまとめたドキュメンタリービデオがテーマ別に放映されていました。一つ一つが20分近くありどれも面白い内容でした。英語字幕付きなので、そこそこ情報は拾えると思います。
話はそれますが、ここでも一組の親子の観光客に写真撮影を依頼されました。回りには同じヨーロッパと思われる観光客が大勢いる中、明らかにアジア人と分かる私に依頼するのが不思議でした。













































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